誰でも比較的簡単に作ることができて、オリジナリティのあるmad動画をご存知でしょうか。目にすることは多いものの、個人で作るのは難しいと思われがちなmad動画も、作り方を理解して適切なソフトを使えば、完成度の高い仕上がりになります。そこでこちらの記事では、mad動画とはどういうものか、どのように作ればいいのかを見ていきます。
目次>
mad動画とは?
mad動画とは、動画や音声、画像などの素材を集めて編集し、新しく完成させた動画のことです。素材から新しく作成するのではなく、既存のものを流用して編集のみを行うため、いわゆる二次創作物扱いになりますが、その組み合わせ方や編集によって作成者のオリジナリティを存分に発揮することができます。ただし、使用する素材の版権については十分に確認する必要がありますし、Youtubeやニコニコ動画など、動画共有サイトにアップロードする際にも注意事項を読んでおいた方が良いでしょう。
mad動画では様々な素材を使用しますが、使用する素材の組み合わせによっていくつかの種類に分かれています。もちろん、mad動画に特に制限や決まりはありませんので、前例にとらわれずにいろいろなアイデアを出して作ることも可能です。動画共有サイトなどでは、にぎやかで見ごたえがある映像と音声を組み合わせたmad動画が人気です。
mad動画の種類と難易度
mad動画は大きく分けて、画像や映像のみを編集したもの、音声のみを編集して簡単な映像や画像を加えたもの、映像と音声の両方を編集したものの3種類があります。映像の編集と音声の編集はそれぞれ専用のソフトを別々に用意する必要がありますし、これらを組み合わせたmad動画を作るとなると、映像ファイルと音声ファイルを合成するためのソフトも必要です。
写真引用元:https://i2.wp.com/tarcoon.me
それぞれ、個別の素材を用意して編集しなければならないため、映像と音声を組み合わせたmad動画が最も難易度が高く、手間がかかることになります。また、音声を編集したmad動画でも映像を全く使わないわけにはいかないため、音声と映像を合成しなければなりません。そのため、映像を編集する手間は省けるものの、音声を合成しない同額と比べるとやはり難易度が高いです。
とはいえ、映像のみで無音の動画はやはり物寂しく感じられるものです。一般的には、映像と音声を両方編集したmad動画が最も多くアップロードされていますし、閲覧者からの評価も高くなります。
mad動画の用途
個人でmad動画を作る場合は、ほとんどが趣味や自己満足のためです。しかし、動画共有サイトにアップロードして趣味の合う仲間を探したり、アクセス数を稼いだりするような用途で作成されるケースも多く見られます。また、サークルなどの紹介用にmad動画を作成したり、結婚式などの余興として使ったりすることもあるなど、汎用性が高い動画です。
企業でmad動画を利用するケースも見られます。自社でCM用にmad動画を作成してアップロードしているケースもありますし、映像や音声などの素材を提供する代わりに広告を掲載したり、版権元を記載したりすることを義務付けているケースもあります。個人でも質の高いmad動画が多く作成されていること、動画共有サイトで多くのユーザーが閲覧することなどから、素材の使用に関しては比較的許容している企業が増えている状況です。
とはいえ、本来宣伝のために許容している面もありますので、動画を作成する時にはオリジナルの作品を貶めたり、マイナスイメージを抱かせたりするようなものにしないような配慮をしなければなりません。また、全ての素材に対して版元が寛大な対応をしているとは限りませんので、素材の収集や使用には注意が必要です。
素材集めの方法
オリジナル内容を作成する
mad動画を作る際に必要になる素材は様々な種類があります。どのような動画を作るのかや作り方によっても必要なものは異なってきますが、静止画や動画、背景用に常に流し続けるための曲、効果音や音声などが一般的に必要です。編集内容によっても仕上がりは異なりますが、そもそも質の良い素材がなければ高品質な作品を作ることは難しいので、できるだけ納得のいくものを探しましょう。
素材は自分で作成するのならば特に問題がありませんが、他のサイト等から取得する場合には版権や著作権の確認が必要です。面倒な確認をしたくない場合には、著作権フリーの素材配布サイトでmad動画の作成やアップロードが可能かどうかを確認した上でダウンロードすると良いでしょう。
実は、オリジナル作品を作ることも思うように難しかったではありません。canva(canva.com)のようなソフトさえ使えばだれでも自分のオリジナル画像を作れます。全ての素材を利用できるには有料版が必要ですが、無料でも一部の素材を活用できます。また、AIによるMidjourney(ミッドジャーニー)などの画像生成ツールのおかげで、MAD素材をもっと楽に手に入れます。
ネットからMAD素材をダウンロードする方法
また、有料の動画編集ソフトには、最初から配布可能な素材が多数入っていることが多いです。他にも、動画共有サイトで二次創作OKの動画をダウンロードして、映像や音声だけを取り出して使うという方法があります。
勝手に他人の作品をダウンロードするなら違法ですが、著作権フリーや他人の許可を得た上で素材を使えば問題なくなります。You Tubeやニコニコ、ビリビリ動画などから利用できるMAD作品がたくさんあります。これらの素材をダウンロードするならStreamFab YouTube ダウンローダーがおすすめです。TVerやb-ch、Twitterなどたくさんの動画サイトに対応しています。You Tubeには永久無料対応、ぜひ試してください。
MAD素材の音の作り方
音はMAD素材のポイントの一つ。気にいった映画から音楽を分割するなら先述べたStreamFab YouTube ダウンローダーでできます。TVerやb-ch、Twitter、You Tube、ニコニコ、ビリビリ、MLBなど結構多くの動画サイトに対応しており、動画MP4だけではなく、MP3形式にも変換できます。ただし、MP3音声の長さをカットするには、Video Cruiseがおすすめです。
また、DVDから動画をMP3に変換してカットする場合はDVD リッピングソフトを利用してください。
Video Cruiseで動画から音声を分離する方法
1.公式サイトからVideo Cruiseをダウンロードした立ち上げ、音声を抽出したい動画を左上にドラッグアンドドロップします。
2.次は動画の右下の+をクリックして音声をデタッチする動画を下のvideo欄に追加します。
3.MADの素材をゲットしたい動画を右クリックして「Audio Detach」を選択します。
4.すると、MADの音素材が分離され、ハサミ機能を利用してご希望の長さをカットして「Export」ボタンを押せばいい。
mad動画の作り方
素材が集まったら、いよいよmad動画作りに入ります。大まかな流れとしては、映像の切り貼り、音声の編集、合成、動画への変換が主な内容です。先に音声を編集して、その長さに合わせて映像を組み合わせる人もいますし、最初に映像を仕上げてから音楽を合わせるという人もいますので、自分に合ったやり方で挑戦してみましょう。
音声の編集は、動画編集ソフトに機能の一部として組み込まれていることもありますが、音声編集に特化したソフトを使うことも可能です。
背景用の曲を用意するか、いくつかの音源を組み合わせて作成しますが、編集ソフトでは音量や速度、音程の変更、フェードイン・フェードアウト等の加工ができるほか、様々なエフェクトを加えられるものもあります。
映像の編集は、主に動画編集ソフトで行います。動画編集ソフトはタイムライン上に複数の映像や音声等を並べることができますので、曲に合わせて映像や静止画を切り貼りしたり、部分的に効果音を入れたりしましょう。映像の切り替えエフェクトを工夫したり、テキストを挿入して吹き出しや字幕を追加したりと様々な表現が可能です。
編集が完了したら、動画ファイルとして出力すれば完成です。
動画編集に便利なソフト
mad動画を作る際には、様々な編集・変換ソフトが必要です。一部のソフトは無料で使えるものもありますし、同じような機能でも様々なメーカーから販売されていますので、自分で使い勝手の良いものを探してみましょう。
#aviutl
個人が作成・公開しているフリーソフトで、多くのユーザーに利用されている動画編集ソフトです。無料で使うことができるにもかかわらず、動画ファイルの出力や様々なエフェクトがプラグインを追加することで実装されるため、必要な機能だけを加えて使い勝手の良い環境が作れます。ただし、サポートやバージョンアップなどは期待できないことに留意しましょう。
#Lightwork
機能が多く操作が複雑ですが、プロフェッショナル仕様の動画編集ソフトだけあって様々な編集が可能です。Windows、Macのどちらでも使えます。
#VideoPad
有料のソフトですが、字幕の追加や画面へのエフェクトなどの処理を行うことができ、多機能な動画編集ソフトです。他のソフトではあまり見られない再生速度の変更やナレーション機能など、様々な加工ができますので、オリジナリティのある動画を作りたい人に向いています。最初から著作権フリーの素材が入ったライブラリもありますので、素材探しの負担が軽減されます。
まとめ:慣れてくると様々な表現が可能
このように、mad動画は作り方のコツさえわかれば、素材や必要なソフトを用意するだけで自由度の高いものを作ることができます。試行錯誤を繰り返すことで、効果的な編集やタイミングの取り方などもわかるようになり、自分らしい表現ができるようになります。使用するソフトや素材によっても仕上がりが変わりますので、ぜひ色々試してみましょう。