本記事で紹介するのはcalibreの使い方です。結論から申し上げると、calibreは電子書籍を管理するソフトであり、プラグイン導入によって使用できる幅も広がります。本記事ではcalibreの使い方だけでなく、calibreでできることなどを紹介していくので、calibreを最大限活用したいと思っている方に読んでいただきたいです。
calibreでできること
calibreは電子書籍データを管理できる便利なツール。ちなみに読み方は「calibre(カリバー)」です。さまざまなフォーマットに対応しているほか、分別用カテゴリも充実しています。まずはcalibreでできることを詳しく紹介していくので、それぞれ確認していきましょう。
PC内の電子書籍データを管理できる
電子書籍は紙の書籍と違い、手触りや厚さで本を識別することができず、データがごちゃごちゃになりがち。しかしcalibreではPC内の書籍データやKindle、Kobo、ソニー・リーダーなど電子書籍のデータを管理できます。PC内にあるさまざまな形式の書籍データを著書、言語、シリーズ、発行者、形式、評価、タグといった細かい情報で分割管理。
さらに、メタデータフィールドで電子書籍のソートとグループ分けができるようにすると、個人的な電子書籍のライブラリ管理も楽になります。ちなみに自身のライブラリから作者やタイトルといったカテゴリで検索するのもできますが、全文検索はできません。
電子書籍のデータをPCに転送できる
電子書籍リーダーを接続していれば、PC内の書籍データを電子書籍リーダーに転送したり、逆に電子書籍リーダー内の書籍をPCへ転送することもできます。また、電子書籍リーダーの書籍を削除したり、ビューアを利用してPCで閲覧することも可能です。
対応しているフォーマットは以下の種類があります。
・EPUB形式の本(epub)
・LRF形式の本(lrf)
・HTML形式の本(htm, html, xhtm, xhtml)
・LIT形式の本(lit)
・MOBI形式の本(mobi, prc, azw, azw3)
・Topaz形式の本(tpz, azw1)
・テキスト形式の本(txt, text, rtf)
・PDFの本(pdf, azw4)
・SNBブック(snb)
・コミック(cbz, cbr, cbc)
・書庫(zip, rar)
・ワープロファイル(odt, doc, docx)
書籍情報を編集できる
calibreでは自分で管理しやすいようタイトル、著者、シリーズ、評価、タグ、ID、発行日、出版社、言語といった項目を編集できます。ちなみに、表紙の設定は「表紙ダウンロード」もしくは「表紙を設定」から自動設定できるほか、参照からPC内に保存してある任意の画像を選択することも可能です。
calibreの使い方
calibreはWindows / Mac / Linuxに対応しています。まずは公式サイト(https://calibre-ebook.com/)を開いて「Download calibre」をタップしましょう。
続いてダウンロードするOSの種類を選択します。今回はMacでダウンロードしました。
「Download calibre」をクリック。ダウンロードしたインストーラーを実行します。
これでダウンロードは完了です。
calibreで初期設定をする
さっそくソフトを起動しましょう。言語とデータを保存するフォルダを選択し「次へ」を押します。
使用する電子書籍デバイスを選択してください。わからない場合は「Generic(汎用)」でOKです。
これで設定が完了しました。
ちなみにcalibreには「クイックスタートガイド」が用意されていますが、中身は英語です。
calibreで電子書籍データを管理する
まずは電子書籍を追加しましょう。左上の「本を追加」をクリックし電子書籍ファイルを読み込みます。
本を読みたいときは、作品をダブルクリックしましょう。
書籍の編集は、「右クリック→書誌を編集→書誌情報を個別に編集」から行えます。
シンプルで操作しやすいですね。
calibreで電子書籍データをダウンロードする
まずは、保存したい電子書籍を選択して、上部「ディスクに保存」をタップ。
保存先を選択して「OPEN」を押して保存してください。
DRMを解除するプラグインのインストール
calibreでは、DRM保護されている電子書籍は管理できません。つまりコピーガードがかかっている書籍は対応外。しかし、別途「GitHub DeDRM tools(https://github.com/apprenticeharper/DeDRM_tools)」というプラグインを導入すると、保護された電子書籍の閲覧もできるようになります。
まずは、GitHub から最新バージョンの DeDRM tools をダウンロードしましょう。ダウンロードしたらzipファイルを解凍して、「DeDRM_plugin ・Obok_plugin」があるか確認します。
アイコンメニューにある「設定」をクリックし、高度な設定内の「プラグイン」をクリック。続いてファイルからプラグインを読み込むを選択し、DeDRM_tools フォルダ内にある DeDRM_Plugin を指定します。警告がでますが「はい」を選択。これでプラグインのインストールが完了しました。
calibreに関するQ&A
calibreを最大限活用するためにも、細かい部分を知っておくのが大切です。ここではcalibreを使用するにあたって、よくある疑問について解説していきます。
calibreは縦書きに対応していますか?
対応しています。過去のcalibreでは対応していなかったものの、バージョン4.00以降、縦書き表示にも対応しました。
calibreはPDF変換に対応していますか?
calibreはPDF変換もできます。やり方は簡単です。あらかじめ保存しておいた書籍データをcalibreの画面上にドラッグ&ドロップで表示させます。変換したい本を選択して「本を変換」をクリック。変換の設定を行い、出力形式をPDFに設定しましょう。全ての設定が完了したら、画面右下にある「OK」ボタンを押すと、すぐに変換が開始されます。
calibreは楽天Koboにも対応していますか?
calibreはDRM保護されている書籍を閲覧できないので、通常の状態では楽天Koboを見れません。ただ、前述したプラグイン「DeDRM_plugin ・Obok_plugin」を導入することで楽天Koboも見れるようになります。
calibreはKindleにも対応していますか?
楽天Kobo同様通常の状態ではDRM保護によってKindleの閲覧はできません。前述したDRM保護を解除するプラグイン「DeDRM_plugin ・Obok_plugin」を導入すれば見れるようになります。
calibreはkindle paperwhiteにも対応していますか?
プラグインを導入してDRM保護を解除すれば対応できます。
まとめ
calibreを使えば電子書籍の管理がグッと楽になります。しかし一部、DRM保護されているものはプラグインの導入が必要なので確認しておきましょう。数々の電子書籍を持っている方は使用を検討してほしいソフトです。