DVDのCSSを解除する前に理解しておくべきこと
DVDに採用されているコピーガードCSSを解除する前に、いくつか覚えておくことや注意しておくことがあります。これはCSSに限らず、DVD全般に利用されているコピーガードでも同様です。
DVDに利用されるCSSとは
CSSとはContent Scramble Systemの略で、DVD専用のプロテクト技術と言えるでしょう。この方式を簡単に説明すると「DVD内の映像を暗号化してディスクに記録し、再生時に復号させる」方法のことで、再生機側にもCSSに対応した再生システムが必要になります。(DVDを再生するほぼ全てのプレーヤーの全てに搭載されている)
CSSは、DVDビデオ形式のディスクにのみ使われるもので、ISOファイルやDVDファイルなどに利用されることはありません。そのため、DVDがデータ化された時点で、CSSは解除されているということになります。
通常のDVDコピーソフトではCSSを解除できない
CSSは、DVD内にあるコンテンツデータを保護する目的で使用されているコピーガードの一種です。これは、不正コピーや悪用を防止するための措置であり、通常利用で解除することは基本的にありません。
そのため、一般的に販売されているDVDコピー、リッピングソフトではCSSを解除することはできず、専用のCSS解除ツールが必要となります。通常のDVDリッピングソフトでは、自作DVDなどしか基本的には解除できないことを理解しておいてください。
CSS解除に対応しているソフトを利用したとしても、DVD側でいくつかのプロテクトが複合的にかけられている場合は、それらに対応した解除ツールが必要になります。フリーソフトで対応できないものは、有料ソフトを利用することで解除できる場合があります。
CSSを解除してPCやスマホに保存する行為は違法
CSSを解除するにあたって理解しておくべきことは、CSSを解除してPCやスマホ、DVD等の記録メディアに保存する行為は全て違法だということです。これまでは、私的利用の場合のみ違法ではないというグレーゾーンが存在しましたが、2012年のデジタルコンテンツに関する法改正によって、完全な違法行為となりました。これからCSSを解除する方は、絶対に他の媒体にコピーしないように気をつけてください。CSSを解除する行為自体も違法となってしまうため、今回ご紹介するCSS解除ツールを使ってのDVDのCSS解除は違法行為となるので、利用には注意してください。
Note: CSSを解除できるツールを所持、購入することは合法なのでご安心ください。
TS抜きとは
TS抜きのTSとは、PCの動画形式である「MPEG2-TS」の語尾を取ったもので、CCI(レコーダーに搭載されているコピー制御技術)を回避して、PCに自由に録画させる方法のことです。TS抜きを行うためには、PC専用のハードウェアが必要になり、そのハードでデジタル放送を録画することでAACSのないデータを自由に扱うことが可能になるという方法です。
ただし、CCIを回避する機器は高価なものが多く、初期投資がかかってしまうというデメリットがあります。地デジやBS、CSといった番組を録画しまくるという人にはおすすめですが、一般的な使い方ではあまりおすすめできません。
DVDのCSSを解除できるフリーソフト
ここでは、CSSを解除できるフリーソフトをいくつかご紹介させて頂きます。
DVDFab HD Decrypter(Windows・Mac)
公式サイト:https://dvdfab.org/hd-decrypter.htm
DVDFab HD Decrypterは、DVDFabで無料配布しているDVDコピー・リッピングソフトで、Blu-rayのコピーガード解除にも対応しており、DVDのコピーガード解除にも広く対応した素晴らしいフリーソフトがあります。CSSだけでなく、RC、RCE、APS、UOPs、ARccOS、RipGuard、AACSなどの複数のコピーガードに対応しています。DVD、ブルーレイ、テレビ番組を録画したBDAVを簡単にリッピングできます。
無料かつ簡単でCSSを解除でき、楽しみにしましょう。
<DVDFab HD Decrypterのメリット>
- 完全無料で利用できる
- 常に更新され、エラーが発生なくて、成功率が保証できる
- よく使われるコピーガード多数対応
- WindowsとMACOS両方とも対応できる
- DVD ・ブルーレイコピー、リッピングと動画変換3つの機能を複合
- DVD、ブルーレイを無劣化でコピーしてバックパックするを対応
- DVDやブルーレイ、動画をMP4やMKVに変換できる
- 内蔵の動画編集ツールで出力動画をカスタマイズ
- メタデータ情報も.nfoファイルとして簡単に保存できる
<DVDFab HD Decrypterのデメリット>
1年以内に更新されたコピーガードや発売されたDVD対応できない
無料ソフトとして、有料ソフトを超える機能性があって、少しのデメリットがあっても、無料かつ便利でCSSを解除するために十分で、最高の一選とも言えます。
DVDFab HD Decrypterの使い方
1. DVDFab HD Decrypter を起動して、DVDをドライブに挿入し、「コピー」→「フルディスク」→「クローン/ライティング」を選択します。
2. DVDを読み込んだら、画面下の「出力先」から保存先を選択し、「開始」をクリックしてコピーを開始します。※タイトル右端にあるボタンがアクティブになっているか確認してください。(緑色)
読み込み完了後、ISOファイルが出力されていれば成功です。
DVD Shrink(Windows)
ダウンロードサイト:https://dvd-shrink.jp.uptodown.com/windows
対応OS:Windows XP以降
DVD Shrinkは、古いが依然として人気のあるDVDリッピングソフトであり、無料で使用できます。このソフト、「片面二層ディスクを一層に圧縮する」という機能をいち早く搭載しており、画像劣化を最小限に防ぐ「分析」など、まさに至れり尽くせりの機能を備えています。DVDコピーガードを解除することができるため、現在でも利用するユーザーが多いのも特徴です。
ただし、DVD Shrinkは2011年に更新が止まってしまったもので、長年更新されておらず、新しいDVDのコピーガードに対応していない可能性があるため、最新のバージョンではうまく機能しない場合があります。また、新しいOSバージョンに対応も問題がある可能性が高くて、たまにエラー発生のことが聞けます。
DVD Shrinkの使い方
1. DVDをドライブに挿入し、DVD Shrinkを起動します。
2. 「ディスクを開く」をクリックして、ドライブを選択し「OK」をクリックします。(ISOファイルの場合は「ファイルを開く」を選択)
3. DVDを開くと自動的に解析が始まるので、終了するまで待ちます。
4. 解析が終わると、DVDの詳細が表示されるので、片面一層ディスク(4.7GB)に収まるように調整します。
5. 設定が完了したら、「バックアップ!」をクリックしてバックアップ設定画面に写ります。
6. 保存先を指定したら、品質設定に飛んで、全ての項目にチェックをいれます。
Note: 詳細分析を行うことで、圧縮時の画像劣化を最小限に抑えることが可能です。また、エラー保護機能を利用することで、読み込めないなどといったトラブルを防止します。
7. 設定が完了したら「OK」をクリックして、バックアップを開始します。(バックアップ時間はPCの性能に依存します)
8. バックアップが完了したら、終了です。※DVD Shrinkでは、解析が完了した時点でCSSを含むコピーガードを解除できるということです。不可能な場合は読み込むことが出来ません。
DVD Decrypter(Windowsのみ)
ダウンロードサイト:https://dvd-decrypter.jp.uptodown.com/windows
DVD Decrypterは無料のライティングに特化したフリーソフトですが、ISOファイルのリッピング機能も提供し、CSSプロテクションを削除してHDDに保存することができます。このソフトは、DVDのバックアップ作成にも使用できます。しかし、DVD Shrinkが現れた時は、コピー保護やリッピングの重要性は薄れ、対応できるコピーガードが少なめです。 DVD Shrinkには、「書き込み」機能が搭載されていますが、コピーしたデータをDVDに書き込むためによく利用された方法として、DVD Decryptorが一般的です。
現在では開発が停止しており、後継ソフトである「ImgBurn」が登場していますが、こちらにはCSS機能がありません。
DVD Decrypterの使い方
1. ダウンロードサイトからDVD Decrypterインストールしたら、DVD Decrypterを起動します。
2. 起動したら、DVDをドライブに挿入して「入力元」をDVDの入っているドライブに指定します。
3. DVDが認識されたら、画面右上の「モード」から「ISO」の読み込みを選択し、画面左下にあるDVDのマークをクリックして、コピーを開始します。
4. 書き込みが完了すると、ISOファイルが保存されます。※DVD Decrypter では、CSS以外のコピーガードを解除することが出来ないので、複合的なコピーガードには対応できません。あくまで初期の古いDVDのみとなります。
まとめ
今回の記事では、DVDのCSSを解除できるフリーソフトをいくつかご紹介させて頂きました。CSSのみを解除する場合はフリーソフトだけで問題ありませんが、MP4へのエンコードや、最新のコピーガードも解除するといった場合には有料ソフトを使うしか方法がなく、フリーソフトはあくまで簡易的にCSSを解除できるソフトと考えた方がいいかも知れません。まずは無料ソフトDVDFab HD Decrypterをダウンロードして、試してみましょう!
他ののソフトは登場が古く、現在では更新が止まっているものもあるため、インストールや利用の際には対応OSなどをご確認ください。
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