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Ashampoo Photo Commander
無料の3ペイン型の写真管理・編集ツール。写真のインポートから画像コレクションの管理・整理、補正・編集、Web共有、スライドショーやムービーの作成までを効率的に行うことができる。たとえば、インポートの際は撮影日時をベースにしたフォルダー分けやリネームが可能。取り込んだ写真はフォルダーツリーだけでなく、撮影日時でグルーピングしたカレンダービューや、MFA/M3U形式リストでまとめたアルバムビューで管理できる。フィルタリング機能も充実しており、撮影日時やレート、ファイルタイプ、IPTC/Exifデータでファイルリストの絞り込みが行える。
編集機能も充実しており、各種最適化やコントラスト・色彩の調整、フィルタリング、トリミング、リサイズ、回転、傾きの補正、人物やオブジェクトの除去・複製、赤目補正など、一通りのことが行える。どの処理も数クリックで行えるようになっており、修正前と修正後を見比べながら編集が行える。そのほかにも、コラージュやパノラマ、フレームの追加、クリスマスカードなどの作成などが可能。テンプレートも充実している。
なお、本ソフトを利用するには“MyAshampoo アカウント”の作成が必要。あらかじめメールアドレスとパスワードを登録しておくと、インストーラーからスムーズにライセンスコードを発行することができる。
Photo Editor | Polarr
「Photo Editor | Polarr」は、本格的な写真の修整・加工ができる汎用的な無料のフォトエディター。一般的なWindowsアプリより、スマホなどのアプリに近い操作性を持つ。
編集画面に相当するワークスペース(ユーザーインターフェイス)は、“エクスプレス”と“プロ”の2種類があり、ソフトウェア起動時に選択できる。“エクスプレス”は普段あまり使わない詳細機能が省略され、操作性を重視したもの。対して“プロ”はすべての機能にアクセスできるようになっている。
“エクスプレス”では、右側のツールバーに各種機能を呼び出すボタンが並んでおり、画面右下の[+]ボタンから必要なボタンを追加可能。“プロ”では、左右のツールバーに各種機能が配置され、デフォルトですべての機能が利用できるようになっている。
利用できる機能は多岐にわたっており、14ジャンル100種類以上のフィルター、明るさの調整(霧の除去・露光・明度・明暗・強調・シャドー・白・黒)、トリミング(様相・ローテート・回転X・回転Y・リセット)、色の調整(一時的・ティント・自然な彩度・彩度)などが用意されている。フィルターはお気に入りを保存(ハートアイコンをクリック)すれば、お気に入りのフィルター群としてまとめて表示することが可能。
さらに、顔の“整形”が行える“フェイスツール”や、モザイク処理や色の反転などが行える“効果”、全体的な色調を変更できる“トーン”などの機能も備えている。トーンカーブによる明るさや色調の調整も行えるほか、コピースタンプツールやテキストや図形の描画ツールなども用意されている。
G'MIC
「G'MIC」は、フリーの定番写真加工ツール「GIMP」のプラグイン。500種類以上のフィルターを搭載し、簡単に写真などを加工できる特徴を持つ。多数のフィルム風加工機能がまとめられている“Film emulation”をはじめ、非常に多くの機能を備えている。
「GIMP」がインストール済の環境であればセットアップは簡単だ。ダウンロードしたダウンロードしたインストーラーをクリック、指示に従いインストールすれば準備完了。「GIMP」を起動すると、メニューの[Filters]の下の方に[G'MIC-QT]項目が追加されているので、これを選択すれば、[G'MIC]パネルが表示される。
パネル左下にある[設定]ボタンで表示できるダイアログからは、プレビュー画像の表示位置、ダークテーマへの切り替えなどの設定が可能だ。「G'MIC」パネルの中にはさまざまなカテゴリーに分けらている。[Film emulation]カテゴリーだけみても[Add grain]、[B&W films]、[Fuji xtrans]、[Instant[consumer]]、[Instant[Pro]]、[Negative[color]]、[Negative[new]]、[Negative[old]]、[PictureFX]、[Print filme]、[Slide[color]]、[User-defined]、[Various]と豊富だ。
たとえば、[Add grain]はフィルム固有の粒状性を画像に追加するフィルターだ。高感度時のノイズは別として、デジカメで撮影した画像は非常にクリアでバラつきなどは全く無い。これはこれでいいのだが、フィルムっぽさに欠けるため、あえてざらつきを加えるのがこの[Add grain]。
また、ポラロイドカメラのフィルムエミュレーター[Instant[consumer]]は、対応する種類が物凄く多く、これをひとつひとつ試すだけでもなかなか楽しい。[Fuji xtrans]では、ツウ好みの富士フイルム風に加工可能。このほかにも強力なフィルターが多数搭載されているので、いろいろ試してみよう。
GIF Optimizer Free
既存のアニメーションGIFファイルを最適化してファイルサイズを削減するツール。予想していた以上にファイルサイズが膨らんでしまったアニメーションGIFに対して、最適化処理を施して、ファイルサイズを削減することができる。使い方は簡単で、[Open]ボタンを押すと現れるダイアログでアニメーションGIFファイルを選択してから[Optimize]ボタンを押すだけ。
最適化前のアニメーションGIFと最適化後のものをプレビューで見比べて、問題がなければ[Save as]ボタンを押し、保存すればよい。最適化前と最適化後でどれだけファイルサイズが削減されたかは、[Save as]ボタンの右側に表示されるゲージで確認できる。なお、ファイルによっては最適化処理により品質が大きく劣化してしまうことがある。その場合は最適化処理の一部を無効化したり、減色処理をカスタマイズしてみるとよいだろう。[Settings]ボタンを押すと現れる設定画面で、設定の変更が行える。
縮小革命
D&Dで複数画像を一括加工できるツール。縮小や形式変換をはじめ、さまざまな加工に対応しているのが特徴。縮小処理では、プリセット4種類に加え、長辺・短辺・横幅・縦幅を基準にした任意のピクセル数や比率で指定可能。縮小時の補完方式も3種類から選択できる。JPEG/PNG/GIF/TIFF/BMP形式への形式変換に対応し、画像の向きを90°単位で回転させることも可能だ。
また、タブを切り替えることで、さまざまな加工を行うことが可能。たとえば、[画像効果]タブでは“白黒化”・“色調反転”・“セピア風”のフィルターをかけたり、角を丸めたり、枠を合成したりすることが可能。[画像透かし]タブでは指定した画像を、[文字透かし]タブでは指定したテキストを透かしとして埋め込むことができる。[縦横比]タブでは、ピクセルサイズや比率を指定した画像の切り抜きが、[Exif・タイムスタンプ]タブではExif情報の削除・編集とタイムスタンプの設定が可能だ。
さらに、痒い所に手が届くカスタマイズ性も魅力だ。よく使う設定を登録しておき、ショートカットキーで呼び出せるのはうれしい。処理後のファイルの命名規則も元ファイルの先頭・末尾に任意の文字列を追加したり、連番や保存日に変更できる。クリップボード内の画像を直接ファイルに変換する機能も便利だ。そのほか、[簡単画質調整変換]機能では、設定が少しずつ異なる25枚の画像から3回好みのものを選ぶことで、ガンマ値・明るさとコントラスト・色合いを調整できる。
Photobat
「Photobat」は、複数画像のサイズ変更や形式変換などを一括で実行できるアプリ。エフェクトをかけたり、カラー調整を施すほか、“回転”、“切り抜き”、“反転”、“余白”といった処理を行える。処理前と処理後の画像をプレビューできるのが特徴で、スイッチをON/OFFするだけで各種処理を追加できるわかりやすいインターフェイスがうれしい。画像の表示サイズは縦・横・長辺・短辺のサイズを指定するほか、縦と横のサイズを個別に指定したり、割合で指定することが可能。また、形式変換はJPEG/PNG/GIF/BMP/PDF/TIFF/HD Photo/HEIFに対応している。
エフェクトは“ぼかし”・“シャープ”・“マンガ”・“スケッチ”・“水彩”・“エンボス”が用意されており、“ぼかし”・“シャープ”・“エンボス”は効果の強さをスライドバーで調節可能。カラー調整では“グレースケール”・“セピア”・“自動補正”・“手動補正”が用意されており、“手動補正”を選択すれば、“コントラスト”・“明るさ(明度)”・“鮮やかさ(彩度)”・“色合い(色相)”・“不透明度”をスライドバーで調整できる。
さらに、フレームや影を付加したり、画像の角丸にする機能なども備える。画像の保存時は更新・作成日・連番をファイル名にしたり、元のファイル名の前後に任意の文字列を付加することが可能だ。なお、本ソフトは無料で利用できるが、ユーザーインターフェイス上に広告が表示されるほか、15分以下の間隔で連続して処理を行う場合は動画広告を視聴する必要がある。480円(税込み)の広告削除用アドオンを購入することで広告を非表示にできる。
iMazing HEIC Converter
HEIC形式の画像ファイルをJPEG/PNG形式へ変換するツール。「iOS 11」では“High Efficiency Image File Format(HEIF)”と呼ばれる新しいメディア圧縮方式が導入された。“A9”以降の新しいプロセッサーを搭載したiOSデバイスでは、初期設定で画像と動画の圧縮保存がこの“HEIF”で行われ、写真は“HEIC”という拡張子で保存される。
WindowsではOSによる“HEIC”のサポートはないため、ファイルが開けなくて困る場合があるようだ。本ソフトはそのような場合に役立つファイル変換ツール。メイン画面へファイルやフォルダーをドラッグ&ドロップして[Convert]ボタンを押すだけで、HEIC形式の画像ファイルをJPEG形式またはPNG形式へ変換することが可能。
保存先は[Convert]ボタンを押すと現れるフォルダー選択ダイアログで指定する仕組みになっている。JPEG形式へ変換する場合は、品質やEXIFデータをそのままにするかどうかを指定することも可能だ。
dpy's plugins
無償で利用できるレタッチソフト「paint.net」のプラグイン集。「paint.net」のプラグインは有志によって数多く開発・発表されているが、なかでも初めてのプラグインにお勧めなのが「dpy's plugins」だ。
「paint.net」にプラグインをインストールするには、「paint.net」のインストールフォルダーにある“Effects”フォルダーに、「dpy's plugins」に含まれているDLLファイルをコピーすればよい。
特に便利なのは「Text+」をはじめとするテキスト挿入プラグイン。日本語の縦書きテキストや、吹き出しテキスト、テキストの傾斜や回転、ウェーブや渦巻き状、円状のテキスト配置など、「paint.net」標準では行えない訴求力のあるテキスト表現が実現できる。また、画像をモノクロにして明るさを透明度に置き換える「Black and Alpha+」や、閾値で画像を白黒に分ける「二階調化」「二階調化マルチ」、切り抜いた画像のエッジをぼかして切り口を自然にする「AA’s アシスタント」は、輪郭や線画を抽出したり、イラストを加工する場合に重宝するだろう。
さらに、「paint.net」付属の機能よりも高品質な回転・ズームを行う「回転・ズーム+」や、画像を台形状に変形させて遠近感を調整する「遠近変形」などのプラグインも搭載。「PhotoShop」のような「カラーバランス」「チャンネルミキサー」を追加することもできる。
Adobe Photoshop Express
「Adobe Photoshop Express」は、多数のフィルターや補正機能を備えた写真加工アプリの無料版。初期起動時にはAdobe IDでログイン(もしくは新規登録)するか、Facebook/Googleのアカウントを使用してログインを行う。そして編集対象の画像を“ライブラリから”か“カメラで撮影する”かを選択する。対応する画像フォーマットは、JPEG/PNGのほか、ARW(SONY)、CR2(CANON)、CRW(CANON)、DNG/ERF(EPSON)、RAF(FUJI)、3FR/FFF(HASSELBLAD)、DCR(KODAK)、MRW(KONICA)、MOS(LEAF)、RWL(LEICA)、NEF/NRW(NIKON)、ORF(OLYMPUS)、RW2(PANASONIC)、PEF(PENTAX)、SRW(SAMSUNG)形式となる。
画像を開くと左側に処理別のツールが上から順に[効果]、[切り抜き]、[補正]、[スポット修復]、[赤目を修正]、[境界線]と並んでいる。各ツールはそれぞれ細かい設定や効果などに分かれている。たとえば、[効果]には[基本][チャーム][白黒][ポートレート][自然][ポップカラー][デュオトーン]が含まれている。[切り抜き]には[回転][角度補正][縦横比]が含まれるといった具合だ。[補正]には、[光][カラー][効果][詳細]が、[スポット修復]は[ブラシサイズ]が含まれる。[赤目を修正]は[人物]と[ペット]のカテゴリに分けられており、[境界線]は、[基本][エッジ][フレーム]が含まれている。
とくに[切り抜き]では、SNS向けに他と一味違うプリセットを利用可能。縦横比に、Facebook用のプロフィールカバー・ページカバー・イベントカバー・広告やTwitter用の投稿・ヘッダーといった、SNSで良く使用される縦横比の設定画が用意されている。“あのヘッダー縦横比は!?”と思い出す必要もなく、指定さえすればサクッと最適な縦横比に切り抜きできる。
Photoshop Elements
初心者から上級者までに対応するフォトレタッチアプリ。目的別の説明に従って操作をすることで高度な編集が行える“ガイド付き写真編集”機能などを備え、詳しい知識がなくてもプロが編集したような写真を作成できる。「Photoshop Elements 2020」では、Adobe Senseiの技術により、モノクロ写真を自動的にカラーにする機能、写真の中の被写体をワンクリックで自動選択する機能などが搭載されている。