アメリカでは『ゴーストオブツシマ』は日本の文化を軽視しているとして炎上してるのをご存知でしょうか?今回はソニーから発売された『ゴーストオブツシマ』の炎上騒動についてお伝えします。
日本では批判的な意見はあまり見つからないこのゲームですが、なんと販売元のアメリカの方で炎上していたのです。これについては得意技が炎上動画であるこの仲間も驚きです。日本舞台にしたゲームが日本では遠慮せずアメリカで炎上する。これは、かなり特殊なケースであると言えるでしょう。と言うわけで、今回は『ゴーストオブツシマ』とはどういうゲームで?なぜ炎上したのか?ということを三つのポイントに分けて解説していきます。
1.『ゴーストオブツシマ』とは
『ゴーストオブツシマ』は日本の歴史を基にしたゲームで、対馬の国、現在の長崎県対馬市が現行のモンゴル襲来に対してわずか80旗の武士団が対抗したという史実を基に作られたゲームです。原稿というのは中学校の歴史の授業で習うのですが、大体1280年前後に二回起きた日本侵略のことですね。開発の経緯としては、侍をテーマにした作品を制作したかったということと、この時代に焦点を当てたゲームがあまりなかったことから開発されたそうです。開発はサッカーパンチプロダクションズというアメリカの会社で「怪盗スライクーパーシリーズ」や「インファマスシリーズ」の開発をしております。このゴリゴリ日本の侍、歴史のゲームをアメリカが作るということで、どんなものが出てくるんだ?大丈夫なのか?と思われていましたが、PVを見るとめちゃくちゃ面白そうで期待が高まり、筆者個人的には今年いちばんの注目タイトルでした。
実際に発売されてプレーしてみると、これが超面白くて、筆者はクソゲーレビューする中で面白いところがない、という表現をすることがあるのですが、このゲームは、つまらないところが見つかりません。強いて言えば、カメラのロックオンがないところが不満ながらですね。このゲームの何がすごいかというと、最近の大作ゲームは、何でもかんでもオープンワールドになっていますが、技術力が足りないメーカーが作ると、ロードが本当にそろそろなんですよね。しかしこの『ゴーストオブツシマ』は、ロード時間を全く感じさせないほどロードが早いです。このゲームについての感想を話し合った時にまず出てきたのがロードで待った記憶がないっていうところですね。これが本当にすごいです。海外のオープンワードゲームはこのロード技術がすごく発達しますね。
そして戦闘も面白いです。「ダークソウルシリーズ」や「sekiro」のような閉めゲーのイメージがありますが、このゲームはそこまで難しくないです。難易度はいつでも変えられるので、簡単にすればゴリ押しでクリアできてしまいます。「難しい」にすると結構大変ですが、ステルスキルを繰り返していれば守る系のイベント以外は何とかなりましたね。
さらに細かい工夫もすごくて、通常のオープンワールドゲームでは、ストーリーの次の行き先をミニマップや道に矢印を書いて誘導したりしますが、このゲームは風で誘導するんですよ。これ、めちゃめちゃクールだと思うんですね。これのモチーフになったのは、嵐が元軍を襲って大きな打撃を与えたっていう伝承があるじゃないですか。いわゆる神風が吹いたってやつなんですが、これに加えて日本を代表する映画監督、黒澤明さんの時代劇で風がうまく使われているというところから着想を得て、風が吹いて誘導するということにしたんですよね。
このように『ゴーストオブツシマ』、メタスコアは83点と、何故かそこまで高くありませんが、ユーザースコアは10点満点中9.2点です。個人的にも百点満点に近い神ゲーだと思います。
2.アメリカで炎上の理由
さて、前置きはこのくらいにして、一見神ゲーなこのゲームは、なんてアメリカでは炎上してるの?というのを解説していこうと思います。
なぜ神ゲー『ゴーストオブツシマ』が炎上しているのか?それはアメリカのポリコレ勢力がブチ切れてるからです。日本のツイッターでも最近話題になっており、『ゴーストオブツシマ』と入力すると、一番目に売り切れ、次に「ポリコリ」と出てきます。『ゴーストオブツシマ』のポリコレ関連の話題が多いということですね。
ポリコレって何?っていう方に説明しますと、ポリティカルコレクトネスとは、性別、人種、民族、宗教などに基づく差別・偏見を防ぐ目的で、政治的・社会的に公正・中立な言葉や表現を使用することを指す。まあ、ごちゃごちゃしてよくわかんないですけれども、要は政治的中立や政治的正義ってことですね。
いまいちわからないと思うので、ゲームに例えますと、日本のゲームのキャラで、きれいな女性が出てきますよね。これを見て女性を性的な目で見るな、女性らしくないデザインにしろ、とブチ切れのがポリコレです。その証拠に洋ゲーの女性キャラって、何故かブスですよ。ねあれはアメリカ人の感性がおかしい、とかではなく、単純に政治的な正しさのためにああなってるんです。
さらに最近アメリカの映画やゲームで女性や黒人が主人公のものが増えてますよね。あれは白人男性ばかりが主人公なのはおかしい、とブチ切れているわけです。これもポリコリですね。おわかりいただけたでしょうか。アメリカでは今、非常に、こういった活動が活発です。一斉に黒人差別問題が大炎上し、暴動が起きて、黒人の集団がお店をぶっ壊すみたいな事件が多発してます。
今のアメリカで下手なことを言うと差別主義者だ、と言われて攻撃されます。日本に住んでいると実感がないかもしれませんが、それは日本が日本人の国だからです。アメリカは人種のサラダボウルと呼ばれており、白人、黒人、アジア人からいろんな人種が世界中から集まっていますので、そういった人権や、差別問題に非常に敏感なんですね。
いや、それと『ゴーストオブツシマ』となんの関係があるの?って思いますよね。別に特別綺麗な女性も出てきてないし、そもそも日本が舞台だから白人も黒人も関係ないじゃんって、誰が被害者なって炎上してるの?って思いますよね。なんと今回の炎上理由は、アジア系アメリカ人ではない、白人アメリカ人が、日本の文化をけがしている、日本人を人種差別している、ということです。
は?って感じですよね。いや、日本人一言もそんなこといってないけどって、むしろ面白いし、神ゲーだし、アメリカからこんなゲーム作ってくれてありがとうなって思いますよね。確かに対馬の舞台は史実とは全く違いますし、あの時代の侍はあんな戦い方じゃないらしいですし、狐も熊も実際には、いないらしいんですけど、そんなことで文句言ってませんよね。
そして日本人が『ゴーストオブツシマ』に対して高評価を下しているということがアメリカにも伝わりました、Kotakuというゲームサイトが日本で対馬を高評価ですというニュースを記事にしたんです。この高評価を聞いてくれれば、アメリカ人も落ち着いてくれるはずです。きっと悲しい誤解があったんでしょう。すれ違いをなくし、平和に行こうではありませんか。そして、これを聞いたポリコレ系アメリカ人の反応は、日本人は自分たちが文化盗用や人種差別をされているにもかかわらず喜んでる、頭がおかしいとして、これまたぶち切れ。例えばこちらですね、ちょっと直訳でわかりにくいですが、人種差別主義者のゲーマーのこのゲームは気に入ったという意見を集めるな!と言ってますね。この人の頭の中では、日本人の高評価は人種差別主義者ゲーマーの意見ってことになっているようですね。
いまアメリカというか英語圏ではこういう議論がかなり活発になってます。僕たち日本人を差し置いてね、もう手がつけられませんね。なぜ当事者の僕たち日本人が怒ってないのに、アジア系アメリカ人が白人に切れてるのでしょうか?もう白人を叩く材料に僕たち日本人を買っていに使うのは、やめてほしいですね。たしかに対馬の舞台や設定は史実とは異なるでしょうが、そんなこと、一ミリも僕らが気にしないですよね。
3.リアリティを求める
他にも様々な文句が炎上してまして、侍が美化されすぎて、侍も、もっと悪い奴がいるはずだ、ということですが、これに関して私の方から一言言わせてください。別にいいじゃん。ゲームですし。そもそも歴史系のゲームとかエンタメに、僕たち日本人ってそんなにリアリティ求めてないんですよ。本物の対馬を再現したらマップ狭すぎだし、森と山しかないんですよね。そんなところでゲームして楽しいって感じですね。
僕たち日本人に馴染み深い歴史系エンタメといえば時代劇なんですけど、あれもリアリティ追求しないじゃないですか?昔の時代劇って元禄時代だろうが幕末だろうが全く同じセットで撮影してたんですよね。ゲームも一緒ですよね。日本の歴史を一番いじり倒しているのは日本人なんですよね。
例えば織田信長は漫画やゲームに登場するキャラクターを集めると585作品、703人に上るそうです。その中には女体化も、たくさんあります。女信長、織田信奈の野望、フェイトグランドオーダー、モンスターストレック、そして、あの伝説的クソゲーを生み出した戦極姫、そのほかにも数えきれないくらいのゲーム。主にソーシャルゲームで女体化されています。織田信長本人が見たらこの状況をどう思うでしょう?怒り狂うか、おもしろがるか、どっちかと思いますがね。
こんなものははっきりいって序の口で、日本人は日本の文化や歴史で結構遊んじゃってるわけなんですよ。そんな日本人がいまさら白樺は対馬に生えてないとか、竹はあんな感じで入ってないとか、そんなことで怒りますかね。日本の文化を盗用しているとか、歴史を歪めているとか、できれ散らかしますかね。むしろアメリカ人がバカみたいな、「サムライソード」たいなゲームを作っても、面白がってプレイしちゃいますよね。こっちはファイナルソードならぬサムライソードお待ちしております!
そして『ゴーストオブツシマ』は雰囲気の良いオープンワールドで侍として暴れまわる、それでいいじゃないですか。ゲームの技術もストレスがなくてすごいんですよ。黒沢モードもあって一度で二度楽しめるメインストーリーは二十時間ぐらいで終わるんですが、寄り道すれば無限に遊べるんですよね。いや、神ゲーだなぁ面白いなぁっていいじゃないすか。これの何がダメなんですか?皆さんにも聞きたいです。どう思いますか、この状況。というわけで、みなさんのコメントお待ちしております。